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逗子市久木の、自然が身近に感じられる穏やかな住宅地に計画した住まいです。
周囲には山の緑や庭木の気配があり、街の便利さを感じながらも、どこかゆったりとした時間が流れています。
この場所で大切にしたのは、家だけで完結するのではなく、庭や畑、周囲の自然とともに暮らしが少しずつ育っていくことです。
木々が大きくなり、畑に手を入れ、季節ごとに庭の表情が変わっていくように、住まいもまた暮らしの時間とともに土地に馴染んでいく。
人と家と庭が、ゆっくり一緒に育っていくような住まいを思い描きました。
外観は、ガルバリウム鋼板の落ち着いたボリュームと、杉板張りのやわらかな木のボリュームが連続する構成としています。
街並みに対しては静かで端正な佇まいをつくりながら、庭や畑に面する場所では、木の温かみが自然に寄り添うような表情を見せます。
杉板張りの外壁は、年月を重ねるごとに木の色合いが少しずつ落ち着き、背後のガルバリウム鋼板の静かな質感とも、ゆっくり馴染んでいきます。
また敷地の高低差を活かし、道路側の街並みと南側に広がる景色のどちらも、日々の暮らしの中で感じられるようにしました。
南側には、リビング・ダイニングと庭をつなぐ半屋外のテラスを設けました。
袖壁によって外からの視線をやわらかく遮りながら、室内の延長のように過ごせる場所です。
庭を眺めたり、風を感じたり、食事をしたり、ただ腰掛けて過ごしたりと、暮らしに小さな余白をつくってくれます。
1 階は吹き抜けを中心とした、明るく開放的な空間としました。リビング・ダイニングから庭やテラスへと視線が抜け、家の中にいながらも外の光や風、緑の気配を感じられるようにしています。
家族で過ごす時間はもちろん、友人や近しい人たちが集まったときにも、自然と居場所を見つけられるような、ゆったりとした空間を目指しました。
2 階は、家族の変化に合わせて使い方を変えられる余白を持たせています。
将来お子様が増えた際には、必要に応じて空間を分けられるようにし、今の暮らしにも、これからの暮らしにも寄り添える計画としました。
ガルバリウムと杉板、建築と庭、室内と半屋外。
それぞれがゆるやかにつながり、暮らしの時間とともに少しずつ馴染んでいく住まいです。
自然と向き合い、手を入れ、育てながら暮らすこと。
そこに集まる人々の時間や記憶も重なり、この場所らしい風景がゆっくり育っていく。
そんな、穏やかであたたかな住まいを目指しました。
| 場所 | 神奈川県逗子市久木 |
|---|---|
| 用途 | 個人住宅 |
| 竣工 | 2026年5月 |
| 構造 | 木造 |
| 種別 | 新築 |
| 敷地面積 | 136.28 m² |
| 建築面積 | 64.59 m² |
| 延床面積 | 83.30 m² |
| 建築性能 | Q 値:0.88W/m2・K |
| 仕様 | 屋根断熱材:ロックウール t=300mm |