Works
住宅
住宅













横浜市瀬谷区の閑静な住宅地における建て替えの計画。
ベッドタウンの駅前という利便性の高い立地ながら、多くの自然が身近にあり、古くは縄文時代の遺跡も多く眠っているという歴史的な側面もあるエリアです。
この場所で単に新しい家を建てるのではなく、土地の持つ文脈と、ここに長らく暮らしてきた家族の記憶を丁寧に掘り起こしながら、これから築かれる新しい暮らしを連続的に結びつける家にしたい、と考えました。
そこで、土地の記憶を宿す大地と、新たな暮らしの場を緩やかに切り分ける「高床式住居」のような二層構成を着想の基点としました。
1 階部分はアイレベルでの街並みとの連続性を考え、ブロック塀や基礎、道路などの素材感と調和する左官仕上げを選定。
2 階部分は杉板張りの切妻屋根とし、1 階から少し迫り出すように計画することで、雨に濡れない軒下空間をつくるとともに、木の家が街並みにふわりと浮かんでいるような新鮮な景色を生み出しています。
準防火地域という条件のなかで、防火性能と木質感の両立を図り、杉板張りの外観を実現。
この浮かぶ木の家は、新しい暮らしの象徴となるだけでなく、近隣の庭木や公園の木々とも調和し、街並みに彩りを与えてくれます。
既存の家が 1 階リビングであったことから、その暮らしの記憶を受け継ぐように LDK を同じく 1 階に配置しました。
窓を介して庭や公園の緑を取り込むことで外部との繋がりを高めています。
リビングとダイニングは地形の起伏のような段差によって緩やかに区切られ、階段を中心に配置したことで、階段下の空間に木陰のような居場所ができました。
親戚家族や友人を招くことも多いとのことで、段差や階段が思い思いの場所となり、住まい手自身が暮らし方を発見していくような空間を目指しました。
階段を上がった 2 階は、街の喧騒から切り離され、寝室と水廻りなどの家族のためのプライベートな場所。
窓は太陽や月の軌跡、隣家の窓などを考慮して配置することで、プライバシーを保ちながらも季節を感じられる落ち着いた空間として計画しています。
土地に刻まれた暮らしの痕跡は、大地の起伏のような LDK として立ち上がる。
その上に、四季を感じながら営まれる新たな暮らしが重ねられる。
そして、それらを緩やかにつなぐ樹木のような階段が住まいの中心に据えられている。
それは縄文時代の高床式住居のように、大地と自然と暮らしを緩やかにつなぎ直す住まいです。
| 場所 | 神奈川県横浜市瀬谷区 |
|---|---|
| 用途 | 個人住宅 |
| 竣工 | 2026年6月 |
| 構造 | 木造 |
| 種別 | 新築 |
| 敷地面積 | 132.66 m² |
| 建築面積 | 62.93 m² |
| 延床面積 | 101.9 m² |
| 建築性能 | Q 値:1.23W/㎡・K |
| 仕様 | 屋根断熱材:グラスウール t=250 |