北アルプスの足元に棲む。

木々に囲まれ、小川が流れて、小動物達が行き交う自然の真ん中。

ここに、都内から移住を決めたご家族と猫のための住宅を設計させて頂きました。

敷地は長野県の中でも特に雪深い大町のさらに山間部で、多雪地域にも指定される豪雪地帯。屋根は雪を溜めない矩勾配とし、外皮面積は最小限とするため外観は必然的にシンプルな家型となりました。

太陽光度を確認しながら既存樹の伐採をし、屋根に太陽光パネルを最大限載せた建物を南に正対させることで、冬でも発電効率を最大化しています。

杉板張りの外壁は経年でシルバーグレーに変わり、木々の中にひっそりと溶け込んでいくことでしょう。

シンプルな外観を裏切るように、玄関を入ると大きな吹き抜けのある広いリビングと、川に向かって大きく開いたゲストスペース、こぢんまりとした小さな居場所を内包するメリハリのある空間で、風景を切り取るピクチャーウィンドウが空間全体に彩りを与えてくれます。

中でもこだわりのバスルームは、洗面シンクまで全面左官仕上げとし、仕切りのない一室空間でホテルのような設えになりました。

広いウッドデッキではゲストを呼んでBBQ、お庭では畑づくりやワークショップ、温室作り画策しているとか。

自然と動物を愛する家族のための、自然のままでいられるお家です。