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2017.10.02 Mon

箱のはなし

Category: Diary

 

お店を始めるにあたって、まだ取り扱う商品も内装のイメージも
なかった頃、自分でも理由はよく分からないけれど、
juuriのギフトボックスは必ず作りたいと心に決めていた

 

紙箱が昔から好きだったという理由もあるけれど、
佇まいの美しいものを受け入れる器には
やはりそれ相応にふさわしい佇まいのものでないと
取り繕った美しさしか残らないのではないか….
という見栄っ張りな気持ちが強かったのだと思う
だけど完成したjuuriの箱を見て、やっぱりこれでよかったと
心からそう思った

 

箱のイメージは、juuriのロゴや紙周りのディレクションを
担当してくれた 紙事 渡邉 絢 さんと
ウェブデザイン、juuriイラストなどを担当してくれた
芸術家 阿部寛文 くんと審議を重ねて形どっていった
その頃にはお店のイメージも固まり、というよりは3人が
それぞれに思い描くjuuriが驚くほどに一致していて、
そこに向かって答え合わせしていくような不思議な感覚だった

 

出来上がった箱は黒一色、無駄のないシンプルで美しいものだった
せっかくだからお店のロゴをどこかに入れたいと思ったのだけれど、新たな持ち主の元で、そっと根を下ろし
時を経ていく箱であって欲しいと思っていたので
目を凝らさなければ分からないくらい、
透明泊で小さくjuuriと刻んでもらった

 

紙質には美しく表情のあるビオトープを使用している
深みのある色や質感の美しさを持つ反面、
非常にデリケートで傷つきやすいという面も持ち合わせている
実際、紙箱を作ってくれている方からも、
表面上の紙の耐久性を考えると今後もっと丈夫な紙を
使用しても良いかもしれないと教わった

 

本来なら確かにギフトボックスとしての箱であれば、
引っかいてもぶつけてもビクともしない
耐久性に優れた素材がベストなのだろうと思う
ましてや、少し力強く蓋をかぶせただけで
紙がめくれてしまう箱なんて、ちょっとどうなのとお叱りを受けるかもしれない

 

次からは紙質を変えようかなと悩んでいた時、
ふと目に止まった家で収納箱として使用していたサンプルの箱
決して雑にあつかっていた訳ではないけれど、度重なる開け閉めで角が擦れて紙がめくれているのに気がついた
だけどそのちょっとくたびれた佇まいが変わらず美しくて、
私の迷いは吹き飛んでしまった

 

綺麗なままで傷つけたくない方はきっと
宝物のように接してくれるだろうし
逆に道具としてたくさん接してくれる方もいるだろう
箱の扱い方は持ち主の方に委ねようと

 

そういう訳で、普段は贈り物を選ばれた方にしかギフトボックスをご紹介したりしないのだけれど、ごくたまに、
ちょこんと置いてある箱に目をとめてくださる方がいると
表には出さないけれど嬉しくてつい鼻息が荒くなってしまう

 

そんな箱のお話